青春を山へ

登山記録と過去の登山を日記風に綴っていきたいと思います。

表妙義山縦走part2.2015

前回は時間的に引き返した表妙義山縦走を今回は単独で行ってきました。


早朝に起きてパンとコーヒーの朝食。

準備運動したり着替えたりして準備を進める

外は少し肌寒さを感じるが太陽の暖かさがとても心地よい。


これから僕は遭難事故死多発エリアに単独で乗り込むのかと気を引き締め登山開始。


表妙義山は上級者ルートです。


今回は大の字~見晴~相馬岳とテンポよくあっという間に到着。とくに前回景色を楽しんだ後だったので長居せず少し立ち止まる程度ですぐに通過。


そして相馬岳を過ぎてすぐにこの看板


ここのメインイベントでもある鷹戻しという所は滑落事故多発エリアです。

僕は劔岳や槍ヶ岳の山頂、西穂高岳もさほど難しさも怖さも感じなかったので今回も普通に行けると自信がありました。

しかしまず、近づくにつれて幾つもの警告看板が


さすがにここまで言われると自信喪失に陥ります。

なんせ単独というのは誰にも相談出来ないので自分との話し合いです。


しかしここまで来てエスケープルートには行けません。上級者でも非常に危険な箇所。早く見たくて足を速めます。


鷹戻しまではアップダウンの道を辿るので相当な体力を消耗しますしなかなか姿を現せません。鎖場の連続が続きます





アップダウンを繰り返してようやく鷹戻しに来ました。

鷹戻しはさほど下から高いところを登るわけではないのですが景色が開けてるので高度感は確かにあり高所恐怖症の方は怖いと感じると思います。


なによりL字に岩場が切り立ってる所を鎖だけを頼りに歩み手の力だけで登らないとなので腕力に自信がない方も止めたほうがいい所でした。

足場は小さい突起になっている岩場なのでそこを信用して登るのは不可能です。


そしてこの看板


鎖を離した瞬間、この世との別れになります。


ハーネスにスリングつけて渡るのも手段の一つですが腕力に自信のない方は、やはり登らない方がいい所でした。力仕事をしてる僕でも、どっと疲れを感じました。


とくに感じたのはこの後の鎖場の降下の時ですが腕力頼りの降下になります。


無事に鷹戻しをクリアして早めのランチタイム!

山ならやっぱりラーメン!って事でお湯を沸かします。


景色を楽しみながらカップヌードルをがっつきます。とても美味しいです。


そして景色を楽しみながら下山道に向かいます。



中之岳からは中間道を経由して妙義神社の駐車場に向かいます。

ここは関東ふれあいの道という名なのでふれあいというぐらいだから僕は散策路だと思ってました。


しかし駐車場までは、縦走の後もあり10kmの距離は厳しいトレッキング道でした。




今回は今年の締めでもある夏山の挑戦。


近くのもみじの湯でゆっくりとビールを飲み温泉に




入りながら今年の登山を振り返りました。



次の日に続く。

百名山ハンター

20、21歳と富士山を登頂して登山に興味が出てきた僕は、

次に日本百名山に目標を定めた。


ガイドブックを買って早速登山計画を練りだした。

まだ登山の事なんて何も知らないから山の名前すらわからない。


ただ「岳」という漫画は読んでいたので穂高岳の存在はわかっていて経験を積んでいつかは行ってみたいと思っていた。


ガイドブックには初心者、初級、中級、上級、ベテランと山のレベルがおおざっぱに分けられていたのでまずは、初級をクリアしていこうと考えた。


そしてまず登った山が群馬県にある赤城山だ。


ここは会社などで新人研修に登らせたと知人から聞いていた事もあり

僕も新人研修だと思って赤城山に向かった。なにより登山口麓の湖を散策してみたいとガイドブックをみて思った。


その日も仕事が終わってから高速道路を使い駐車場に到着。

季節は秋頃ではあるが山のなか、夜は冷え込んでいる


知人と二人で晩飯の支度に取り掛かる

僕らがチョイスしたのはキムチ鍋だ。



昼間は暑かったけれどもキムチ鍋を用意して正解だった。食べ終わってからは焚き火をしてビール片手にゆったりとした時間を過ごす。


今でもこういう雰囲気は好きで、登山前の非日常的な解放はたまらない


車中泊をして翌日を迎える。


赤城山はコースタイムは短いもののなかなかの急登だったような記憶がある。

まだペース配分も出来ずに登っていたので無酸素運動になっていたんだと思う。


いくつかの坂と階段を登ると景色が広がりをみせる



秋頃とあって紅葉の色が色ついていて興味がなかった景色に惹かれていくのを感じた。


景色を楽しみながらようやく山頂に到着。



時間はお昼前ではあったが山頂といえばラーメンである。



山の棒ラーメンは栄養素が高く山登りの為に開発された食料なので現代の進歩に迷わず頼る僕は、すかさず選んだのがこの山の棒ラーメンである。


食事をすませ下山する。


下山するときに何人かの人とすれ違い挨拶を交わす

下界ではまずない光景だ。


そして、無事下山口に出る


駐車場まではアスファルトの上を歩く



横の景色を楽しみながら駐車場に向かう



駐車場の先に覚満淵の散策路があるので、そちらに向かい僕が楽しみにしていた湖の散策に出掛ける


山登りではないけれどなかなか乙な遊びである。



散策を楽しみながら次の登山計画を話す。次はどこに行こうか?

雪山登山ツアー 八ヶ岳~天狗岳

雪山単独行の話をしたついでに初雪山登山の事についても触れたいと思う。

あれは、夏山ばかり登っていて早く雪山にステップアップしたかった頃...。

僕は、雪山のツアーガイドがあることを雑誌などを読んで知ってはいたが、なかなか一人で参加するなんて...と思っていた。


雪山装備は全て持ってはいたが、その一歩が踏めずに月日だけが流れていた。


自分の住んでいる環境に登山をする人は一人もいないので、登山について話すこともなく一緒に行く機会も恵まれなかった。


誰かと行ければなとずっと思っていたが、これではダメだと人任せの登山行など何も成長しないし変わらない。ましてや時には牙を向く大自然に僕は入れない。


そう思ってツアーガイドに電話したのが雪山登山の始まりである。


その助けとなったなのが「青春を山に賭けて」の本


植村氏のような行動力も大胆不敵な性格も僕は持ち揃えてはいなかったが、たった一人で世界を歩き回った人がいるんだ。雪山登山ツアーぐらいなんだ!と自分を奮い立たせて...一本の電話をいれた。...が


留守番に切り替わった(笑)


その後はメールのやり取りをして、必要な装備を買い登山口で合流する事になった。


前日の車中泊。緊張と興奮でなかなか寝付けずワクワクしてたのを今でも覚えている。どんな人達がいるかな~と


そして当日を迎えた。


僕が参加したツアーガイドは、芸人のイモトさんを劔岳でガイドされていた方で何年も海外登山をされていた大ベテランの方。雑誌などにも出ている有名な方だ。


僕を合わせて六人の人たちと軽い挨拶をすませて登山開始。


まず始めに地図やコンパスの使い方を説明されるが...僕だけ理解してないような感じであった。。。


歩行スピードはやや遅めで休憩は全く挟まない歩きだった。

これでは遅いのではないか?と思っていたが途中で抜いて行ったグループを追い越していてガイドさんが言うとおり遅めのスピードでも意外に早く到着する。




早速、山小屋の宿泊の手続きと昼飯を山小屋で食べる。僕は、テント泊ばかりだったので初の山小屋泊になる。新鮮だった。


知らない人たちとのぎこちない会話も山の話になると大盛り上がり。

一人ではけして味わう事の出来ない楽しい一時。登山好きな登山者と初めて交わした登山話。近くにこんな環境があればいいのにと心から思った。


その後は、荷物を整理をして、滑落停止の訓練


近くの丘までアイゼンつけての歩行訓練に耐風姿勢などの一通りトレーニングをする。


初めてつけるアイゼンにピッケル 全てが新鮮で楽しくて楽しくて嬉しかった。やっとここまでたどり着けた。誰に相談することもなく、一人で考え一人で行動する。そして今この環境にいることに自分を誉めてやりたかった



夕方には小屋に戻り、夕御飯を山小屋で食べてお酒を少しばかり嗜んでツアー客の人達と談笑に花を咲かせる。


山小屋の消灯時間は早い。確か8時か9時だったか

寝る前に小屋を出て一人で煙草を吸う。


雪景色の中テントの中から笑い声が聞こえ夜空は星で埋め尽くされていた


冷たい風を仰ぎついにここまで来たんだと改めて実感したと同時に遭難事故が多い雪山にこうして居るんだと身が引き締まる感じがした。


部屋に戻ってからも談笑は続き一番若かった僕の会話になる。

みんなはなぜ若者一人がここにいるのか興味があるようだ


「僕は無理かも知れないけどエベレストが行きたくて登山を始めました」と正直な気持ちをぶつけてみた。皆驚いた反応ではあったが応援してると暖かい言葉を頂いたのを嬉しく思った。


早過ぎる就寝時間ではあったが緊張感と疲れがたまっていたのか、目をつぶると瞬く間に寝入りした。


早朝に起きて朝ご飯を食べ皆で外に出る。外はまだうっすら暗い


多くの人達が装備をして外で準備をしてる、すごい光景だった。


自分たちも最終点検と準備運動をした後ついにアタック開始。



今回登るのは西天狗岳と東天狗岳のピークハント


登りの時に風は強く鼻水がすごかったが一生懸命着いていくのが必死で正直記憶がない。


二つの峰を登頂して下山する。

下山の時に初めてハーネスをつけてツアー客とザイルで結ばれた


面識のないグループが一つになった瞬間でもある。ザイルとは命の結び付きであると本を読んで知ってはいたが体験するのは初めてだったので緊張をした。



そのまま登山口までおりて無事にツアーは終了。


最後に皆と挨拶をすませお別れをする。短い時間だったが同じ時間を共有した間柄。握手して別れをつげる。


これが23歳の時に経験した初の雪山登山であり初のツアーであった。