青春を山へ

登山記録と過去の登山を日記風に綴っていきたいと思います。

阿弥陀岳 正月登山 完結

どうも、お久しぶりです。


仕事でバタバタと年月が過ぎて正月登山の完結編を書くのをすっかり忘れていました(笑)...約半年も...(汗)


ではでは、ラストを飾ったアルパインクライミングのお話です。




赤岳から戻り八ヶ岳山荘に到着。一風呂浴びてオーナーに相談する。



阿弥陀岳南稜に明日アタックしたいと思ってるんですが...


泊まるの? よし、わかった!


飯は? よし、わかった!


風呂は? よし、わかった!


と全てコミコミの破格で提供して頂いてさらには


明日の取り付きまでの足は? 送るよ


と本当に何から何まで面倒を見て頂きました。


まさに感謝感激で年始早々至れり尽くせりでした。



僕とkは次の日の食事と金を持ち合わせていなかったので

コンビニも車で送ってくれる感じでは、あったもののそこまでお世話になるのは流石に悪いと自分達はそそくさとコンビニに向かった


距離にして往復24km...赤岳から帰って一時間もしないうちにまた歩き出す



やはり道は長く帰ってきた頃には、日はだいぶ暮れてました。


ただ歩きながらビールを流し込み元旦にこんな事をやってるなんて、なんて素晴らしいんだと他人様との感覚のズレが露骨に出て二人して笑う



山荘のスタッフさんに、あれどこに?って言われたので


ちょっとコンビニに(笑)と伝えると



みんなー!コンビニまで歩いただって!と大騒ぎ(笑)



暖かい風呂に浸かり冷え切った体を癒やし食事をして寝床に着く。

明日は、いよいよアルパインクライミングのデビューとなる。



7時半には食事と準備を済ませて送ってもらう。


非常用の為にオーナーの番号を教えてもらい僕らは出発する!




今年は雪が少ないので取り付きまでは時間をかけずに歩けた。本来なら一泊二日が定番のルートだが、これなら日帰りで帰れるかもと話す


途中で朝ラーメンを食べて景色を楽しみながら進む



そしていよいよ核心部であるルンゼとp1~p4を目にする






Webの情報とDVDの映像だけで実際に見るまでどんなもんかと恐怖と好奇心が交差していた。


まずは、ルンゼを慎重に登っていく。雪は固まっていて滑ったらアウトの場所であり緊張はしたもののスッと登る。


一方kは何やら苦戦してるみたいでなかなか上がってこない


そして最後の岩場に取りかかる


僕がトップでkがビレイのスタイルで果敢に挑戦するものの


アイゼンをつけての岩登りに2人とも手こずる。


何より支点確保がままならないので、落ちたら止められる自信はない


岩場に何とかロープを巻き不安定過ぎる足場の元で


登っていいよー!と大きい声を出す。


徐々に二人にはやはり早過ぎたかと恐怖が頭をよぎる


かと言って来た道を戻れる自信もない


かなりのペースダウン。昼間だったのにもはや夕方になりかけていた。


焦るなーと言ってるものの僕自身も焦り出す。


しかし、確実に乗り越えまえに進む


そしてやっとの思いで結果を得られる



山頂で数枚写真を撮りすぐさま下山に取りかかる。


滑落停止訓練も兼ねて勢いよく滑り数mで止まる。


これを何度か繰り返し無事に行者小屋に到着。


結果的には一時間の予定ロスですみ二人してカップヌードルをすする



めっちゃくちゃ嬉しいご褒美である



そして泊まる予定だったが戻れるって事でいっきに山荘まで下山することに。



課題も多く勉強不足な面もわかり


本当に合宿登山としての最後を迎えられました。

年末年始登山行 管理人

冬季小屋のなかは外よりは暖かいが外気温-15℃の世界である。暖房設備のない環境であるのでやはり冷気は堪える。もちろんテントよりかは快適であるが。


次の日は今回のメインイベントである硫黄岳~赤岳の雪山縦走となる。まずは硫黄岳に戻るような格好で登りだすが、かなりの急登...。

時間的に長くはないが初っぱなからこれはキツい。


硫黄岳山頂に近づくにつれて風も強く縦走が大丈夫か不安になる。、



硫黄岳に着いてザイルをだして使用方法の確認をしていると、えっこっちがよくない?と意見が別れる。まさかのトラブル勃発


ザイルとは命綱であるから納得出来るまではお互い引けない。。そこに命を託す事になる...。


大晦日という世間では一年をゆっくりと振り返りながらコタツの中にいるだろうに


この二人は風速が強いなか寒気にも負けず硫黄岳の山頂でザイルの持論を展開している(笑)


途中でおかしくなって笑ってしまい話はそこで終わった。なぜなら、今回はザイルを使わないからである。。。


あまりにも時間が経過していた事に気付く。雲行きは怪しく黒い塊が空には覆っている。


先を急ぐように足を早める。天望荘には3時頃には到着していないといけない。


どの雑誌でもそうだけど、基本的に雪山の場合は3時までが行動出来るタイムリミットとしている。夕方になると天気が荒れ寒気は厳しくなり遭難する確率が倍増するからである。雪山で遭難した場合は、もはや生死の分かれ目で助かる見込みはグッと減る。僕はテントも暖も取れないなかであの凍てつく極寒に1日たりとも耐えれる自信はない...。


このトラブルで一時間のロス。


次々と小ピークを登っては下ってと縦走を楽しむ。


天望荘をようやく目視出来ると余裕も出てきて景色も楽しめるようになる。一年の終わりにこんなに必死になってるなんて...。と

景色を見ながら思いを馳せる。


 

核心部である初登頂の横岳を過ぎていよいよ天望荘


時間は3時30分。


一時間のロスはあったものの速さで取り戻せ予定通りの到着となった。


八ヶ岳山荘と天望荘のオーナーは一緒の人で

おっ!よく来たなと歓迎される。


食事までは時間があるのでストーブの近くでビールを飲んだりウイスキーを飲む。


そして僕はkに言う...


縦走楽しかった?だよね!

スリルあって楽しかったよね?わかるわかる!


で今回これで終わるのもったいなくない...?


相づちを打たせて本題を切り出す話法は僕の得意技でKはしまったという顔をしたあとに、どこ行くつもり?


僕は、八ヶ岳最難関である南稜というバリエーションを提案する。


二人ともアルパインクライミングは初になる。


アルパインクライミングとは、広い定義でより困難な山に決められた人数と最小限の装備で挑みアイスミックスやバリエーションルートを登る事を指す。


怖さとか不安はもちろんある。だけど挑戦したい衝動は抑えられない!

無理なら引けば良いしどうだろう?


縦走をやり遂げた達成感の余韻のなかである


うん、わかった。行こう!


縦走がラストで明日は下山して温泉にでも行こうと遅い正月をようやく迎えられると思っていた矢先。それは消える。明日は下山して休息と準備をして明後日に登ろうと計画を立て終える。


楽しみにしていた食事の時間になりバイキング形式で色々なメニューが目の前にたくさんありあれもこれもと食べる...とにかく食べる(笑)


このあとは、今年最後のメインイベント!ジャンケン大会が始まる。

同じテーブルに着いた名古屋から来られた人から酒が入り同席した人達と会話で盛り上がりながらイベントを楽しむ。



ちなみにジャンケンしている人は長野県警の山岳救助隊員の人である(笑)



ジャンケンに一度も勝てる事なく(同席の人は皆勝って賞品をもらっていた)皆に笑われながら楽しい宴会は終わり夜の10時頃。山では遅めの就寝につく。

今回の宿泊数は去年の倍以上で確か130人以上居ると言っていたと思う。山の人気がそのまま数として出た結果です。



朝になり朝食はおせち料理風であった。kは好き嫌いが激しく残そうとしているのを食べろと諭す。

下界で好き嫌いするのは勝手だが、山では担いでくれた人の思いや、食欲がなくても動けるエネルギーが必要不可欠なので、無理でも目前にある食事を取らなければならない。もしも遭難した事を考えれば食べとけば良かったと後悔するだろう

動けなくなってパートナーに迷惑をかけるのを承知の上で残すのか?


いや~っていう顔をするkにそういった意味を略して食えとだけ言い食べさせる。

ここを旅館だとか娯楽場という考えを捨てて常に危険と隣り合わせなんだと認識してもらいたい所である。楽しむ登山をしたいなら夏山のハイキングにでも出掛ければ良い。ここは美しくも厳しい雪山には変わりない。


初日の出の為外に出ようとしても人が立ち往生している。

外から戻ってきた人に何事かと訊ねると、いやー飛ばされるぐらい風が強いよと外の状況を知る。

出てみると猛烈な風で息も出来ない....kに日の出は見れない待機しようと話す


一時間ぐらい待ったが風は強くあまり弱っていなかったが出発しようとkと準備する。お姉さんに、えっ行くんですか?お気をつけてと見送られる。


たまにくる強烈な突風を警戒しながら先頭を進む。kのうしろから人がついてきている。きっとあとに続いたんだなと思いながら何度も足を止めては後ろを振り返りkの存在を確認する。

そして無事元旦赤岳登頂!



写真を数枚撮りすぐに下山する。風が強く立ち止まると寒くて仕方ないのである。。


かなりの歩行スピードであっという間に八ヶ岳山荘に到着する。

年末年始八ヶ岳合宿 3 Kの場合

冬期小屋で、一夜を明けて早朝、天気にも恵まれ気持ちいいスタート。


まずは、硫黄岳へ、やはり風が凄い!

横からの吹き付けで何度かもっていかれそうになりながら、山頂に到着しましたが、さらに風が強く、写真を撮ってすぐに横岳へ。横岳まで高度感のあるハシゴや鎖場があり、なかなかドキドキしました。

横岳に着き、そこから、いよいよ赤岳天望荘へスタート。


すぐに道も危険になってきたので、ザイルを出すことに、しかし、管理人とザイルの使用方法で意見が割れ、長時間その場に留まりタイムロスしてしまい、急いで向かうことに。

ここからもっとハラハラするような鎖場や横歩きしかできないような道が増えていきました。

そんな中天気も崩れはじめ、より急いで進んでいきました。

やっと、天望荘に着いた頃には、吹雪になっていました。

ここまで、ハラハラドキドキの道中と初めての雪山縦走で、しかも、大晦日に天望荘に居れたことにとても嬉しく思い。夕飯まで管理人とストーブを囲み、ビールで乾杯し、今年の話や来年やりたいことを話、暖まりました。


この日は、大晦日。自分たちと同じく年末年始を天望荘で過ごす人達がとんでもない人数でした!寝床も肩が付くほどパンパンになっており、とても、賑わっていました。


やっと、夕飯になり、ごちそうで、テンションも上がり、なんと振舞い酒でワインと日本酒が飲み放題!

生ハムももてなされ、さらにテンションが上がりました。


そんな雰囲気とお酒の力もあり、同じテーブルの人達とも盛り上がり、なんと、そこで1日目にお世話になった八ヶ岳山荘の社長が乾杯の挨拶、大変盛り上がり、ジャンケン大会がはじまりました。同じテーブルの人達は、ドンドン景品をもらっていくのに、自分と管理人だけジャンケンに勝てず、最後の一回でやっと勝て、マムートのステッカーを貰えました!

その頃には、酔いもいい感じになっており、気持ちよく就寝しました。



年を明け、元旦、早朝4時頃に起床し外の様子を見ると、吹雪!


小屋の朝食の時間となり、山小屋にも関わらず、お節料理がもてなされ、お正月を堪能させてもらったあと、

もう一度、外の様子を、確認しましたが、まだ、風が強く、何度か山頂へ向け外に出たりしましたが、風の強さで中に一時戻り、アタックのタイミングを図ってましたが、初日の出は、見れませんでした。

管理人とタイミングを図って強風の中、アタック開始!

急登と風で飛ばされそうになりながら、なんとか赤岳頂上に到着!

年始早々、山のピークを踏めることに喜び。

下りがはじまりました。行者小屋で軽く休憩をとり、いざ、八ヶ岳山荘へ。


12時頃に八ヶ岳山荘に到着し、山荘のお風呂に入り、さっぱりして昼食にしました。


明日は、とうとう、雪山はじめてのバリエーション!

しかし、食料が底をつき、買い出ししないといけないが、近くのコンビニエンスストアまで、片道12キロ以上ある。しかし、時間もまだ、夜まであるので、管理人と歩いてコンビニエンスストアへ向かうことにしました。向かう前に八ヶ岳山荘の社長にこの話を伝えたとき、休憩室利用と夕飯まで特別価格で用意してくれると、嬉しいご提案が!山小屋といえば割高が当たり前にも関わらず、とてもビックリしました。大感謝です。

その夕飯を楽しみにコンビニエンスストアまで、サンダルで向かいました。

行きは日が明るく、歩きやすかったですが、帰り道やはり、八ヶ岳。冷え込みと今日の赤岳頂上からの疲れがでてきて脚が重く、やっとの思いで、山荘に到着したのが、6時近くに。。。

しかし、暖かいストーブが待っており、社長の計らいで、そのストーブにダッチオーブンの料理。身も心も暖まりました。満足して管理人と晩酌をして、次の日に備えルート確認をして就寝しました。


明くる日、今回最難関、阿弥陀岳北陵バリエーションにトライ!

朝から、社長とスタッフの方に登山口まで、わざわざ送ってもらい、社長らには、行者小屋で一泊して帰ると伝え、見送られました。まずは、立場山目指してスタート。直登で、短時間で距離と高度を稼げ、あっという間に山頂へ。途中休憩で朝ご飯を食べたので、まだまだ、元気!


阿弥陀岳取りつきまで、短めの縦走でしたが、天気も良く、景色を眺めながら、進んでいきました。


ここからが、本番。阿弥陀岳取りつきに着き、管理人と気合を入れ直し、p1.p2を通過、さすがバリエーションって感じだが、雪も少なく難なく通過、しかし、p3に取りかかると三点確保し、しっかりザイルも結びかなりの緊張感で、登りました。管理人にトップで確保してもらいながら、必死になりながら、p4に取りつき、やっとの思いで、山頂到着!!

この合宿一番の緊張感と達成感でした。

ハイタッチを交わし、すぐさま、下りに取りかかりました。


ここが、毎年滑落事故が多発してる下りで、注意しながら、下っていきました。途中滑落停止の訓練を管理人に教えてもらいながら、下って行くと行者小屋に到着時間が、4時過ぎ?阿弥陀山頂に着いた時間が遅かったので、急いで下ってました。管理人と話し合い、このまま八ヶ岳山荘まで、行こうと決め、また、急いで向かうことに。


やっと、山荘に着いた頃には暗くなっており、社長も次の日にくると伝えてたのでビックリしてました。

そんな社長がまた、気を使って頂いてまた、夕飯まで用意してくれました。

またまた、大感謝!

大満足の今回の合宿は、この八ヶ岳山荘の社長なしでは、成し得ませんでした。ありがとうございました‼


また、次の年末年始は来たいと思います。


管理人とそんなこんな回想や目標を話して、帰り道に武田神社や温泉に寄り、帰路につきました。

とても、充実した。合宿となりました。